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盛りだくさんのマンスリーマンション

市街化区域でないと再築ができないし、銀行も融資をしない。
ただ、調整区域であっても昭和60年前に建てられた建物がついているか、建物が現在なくても昭和58年に建物が建っていた場合は既存宅地として、市街化区域並みに建てられる。 ただし1戸につき165u以上の土地が宅地としてついていなければならない。

〔4〕の道路の部分であるが、銀行とか金融会社が道路の持ち分を担保に取るのを忘れている事がある。 道路の持ち分なしで土地建物だけを買い取ると道路を使用できなくなるのである。
ある不動産会社が道路位置指定をとって分譲した建て売りが、道路持分を持たないで分譲されてしまった。 その後、この不動産業者が倒産し、道路持分だけが競売に出きれた。
普通に考えれば、道路部分だけを買っても無意味だと思うが、こういう物件を専門に買っている業者もいるのである。 この業者は道路の入口に砂利をダンプで搬入してしまった。
当然、警察を呼んで問題がこじれた。 しかし民事事件のため、警察は入れない。
確かこの時は所帯でこの道路部分を買い取らざるを得なくなった。 〔5〕の建て替えであるが、〔1〕の場合と同様で気をつけなければならないのは市街化調整区域の場合である。

〔6〕が一番難しい。 所有者占有となっていれば比較的簡単である。
引き渡し命令もすぐに下りる。 ただ、この場合でも私が扱った物件のうち、半分以上であるが残金支払い後、引き渡し命令を取ってから占有者と話し合いをするのである。
必ず引き渡し命令は取っておくべきである。 @なるべくトラブルがなく引き渡しを受けたい。
Aなるべく少ない費用で終わらせたい。 Bなるべく早く引き渡しを受けたい。
そのうえ占有者には1円も払わないのだから、逆恨みを受ける事もある。 それならば弁護士に払う費用を占有者本人に払い、気持ち良く引き渡してもらう方が安くすむし、相手にも感謝されるのである。
平成7年頃の物件で次のような事があった。 物件価格は1200万円くらい、土地が140u、建物100uくらい、物件明細書には占有不明と書いてあった。
私もお客ざんがいたのでこの物件を競落し、残金を払い、登記をすませ、この物件の建物を専門のカギ業者に頼んで開けて中へ入った。 するとこの中にこの家の奥さんが1人で住んでいた。
私はビックリ!相手はもっとビックリしたようだった。 初めのうちは話してくれず、私の方も競売の事情を話して、その日は帰ってき次の日、もう一度話しに行くと、少し落ち着いて泣きながら話を聞かされた。

その奥さんの旦那さんが電気工事屋さんだった事、旦那さんに7〜8年前から外国人女性ができ、帰ってこなくなった事、自分の知らないうちに家も担保に入り、サラ金からもたくさん取り立てがある事……等である。 今、私が一番興味があるのは、こういう物件である。
バブル期に誰もがアパート経営、マンション経営をしようと、無理な借り入れで平成元年?平成3,4年頃に建てた物件が私は奥さんに市営住宅に入る事を勧め、その引っ越し費用等を出してやり、寿司屋の店員の仕事も世話した。 その時の費用は電話まで入れて乃万円くらいだったと思う。
この奥さんは非常に喜んでいた。 今でもたまに会うと「社長、元気?」と逆に励まされてしまう。
私が扱った2000件くらいの競売物件のうち、本当に強制執行までやったのは3件のみである。 空き家の場合でもいろいろな場面を見てきた。
私が競売物件で一番嫌だったのは、夜逃げの後のままの競売物件である。 だいたいは想像がつくであろうが、この事を書くと競売物件が売れなくなるといけないので書かない事にする。
要するに家の中は見ない事(表から見て判断する)。 業者に頼み、動産執行をし、掃除が終わってから中を見る事である。
業者の費用は弁護士に頼んだ場合の半分以下ですむ。 かなりの数、競売に出ているのである。
「夏草や、つわものどもが夢のあと」である。 建築した時には土地建物でV億円くらいかかったものが2〜3億円で競売に出て、それでも銀行がお金を貸さないため、売れずにだんだん価格が下がっていくのである。
貸店舗ビル等も街の中にある新しいビルは、ほとんど競売にかかっているといっても過言ではない。 占有関係をよく調べると、利回りが数%以上まわる物件がゴロゴロしているのである。
こういうとそれなら何で自分で買わないのかといわれるだろうが、買いたくても銀行が不動産業者、特に私のような競売業者には1円も貸しては下さらないのである(昔はいくらでも使って下さいといったのに……)。 今、この安い時に数%も利回りがまわる物件を、私どもは指をくわえて見ているだけである。

お金というのはお金のある所に回っていくようになっているのかもしれない。 なぜ数%の利回りにこだわるかというと、5%くらいはロスがあると仮定しても3%の利回りがあれば、これから先、少しばかり公定歩合が上がっても充分に利益が上がるからである。
ロスの中には固定資産税も含まれるし、リフォーム代も含まれる。 一番の狙いは場所が良く、空室もなく、入居者も優で利回りが数%以上、築年数が3年以内なら申し分はない。
賃貸を目的に物件を買うのであるから入居者の立ち退きもないし、占有者とのトラブルもない。 オーナーチェンジで契約書を作成し直せば良いのである。
買い受けた次の日から自分の口座に家賃が入金されるのである。 注意すべき点は税務署だけである(なるべく会社にしておいた方が有利である)。
区分所有のマンションは競売の中でも一番売れ残りが多い。 特に築後数年以上経った建物はまったくといっていいほど買い手がない。
新築分譲の時は、坪あたり130万円〜200万円で分譲した物件が、刀uくらいのマンションで1000万円前後である。 新築でこのマンションを買った人は3000万円〜4000万円はしたであろうが、数年以上ローンを払っても残代金の方が競売価格よりも多いのが現実である。
数年間の私の競売人生だが、マンションには数件しか手を出していない。 それも市街地で築I年以内で賃貸でも利回り数%を上回るものしか手を出さない。
リゾートマンションで海のそばの場合には、築年数もあるが管理会社がしっかりしているかどうかである。 管理会社が悪いと管理費だけ取られて、何の管理もしていない場合が多い。

とにかく現地及び物件を見て、まわりで状況をよく聞く事である。 マンションの競売では管理費・修理費等が未納である場合がほとんどである。
これは買受人が引き受けなければならないので、必ず自分でそのマンションの管理人や管理会社へ行き、この金額を確かめて買受価格に加味しなければならない。 裁判所の競売には不動産の他に動産(家具、植木、車、船、ゴルフ会員券、その他の有価証券、電話)の競売があるが、これはほとんどが債権者が債務者に対しての嫌がらせの場合がほとんどで、一般の人が手を出す物件ではない。
一般に競売物件は怖いと思われがちである。 全然怖くないといえばウソになるが、物件によってである。
一般の一戸建て住宅等はそれほどでもない。 資料の中からめぼしい物件を探したら、まず、市役所・法務局を調べる。
物件の謄本を取る。 抵当権以外の登記があるかどうか、賃借権、地役権、買戻し特約等@土地、建物の謄本(登記所)を取る。

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